誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎の予防をしましよう!!

誤嚥性肺炎の原因とされるのが、口腔内の細菌(入れ歯に着いた汚れ(カンジダ菌)や歯周病菌))が食べ物や唾液と一緒に肺の方に流れこんで起こる肺炎です。これは高齢者に多く、むせったり、異物が入ってきても反射できず、肺で炎症を起こします。

そこで、誤嚥性肺炎の予防として口腔ケアをしっかりと行い、高齢者の死亡率を下げることが、肝心です。しかし、介護施設での取り組みとして、いまだに口腔ケアの重要性が低く思われているのも現状です。

先の熊本の震災でも高齢者の方の誤嚥性肺炎による死亡率が高くなってきていると言われていますが、やはりしっかりとした口腔ケアが、できない状況であることが、第1に上げられます。当医院では、諫早において、ある施設と協力体制をとり、昨年の施設入居者の誤嚥性肺炎による入院率を下げることに貢献できました。

実患者数32人に対し誤嚥性肺炎での入院は2人で入院率は6.25%と低く推移するようになりました。こういうたかだか口腔ケアと一般的に思われがちですが、かなりの率で命が助かていることも否めない事実です。


肺炎の死亡率を年代別では?

1歳~4歳では第4位(幼児期では大きな死因) 免疫力の高い若年、中年期には減少するが、 70歳~79歳で再び第4位となり 80歳~89歳で第3位 90歳~94歳で第2位 95歳以上で中でも男性では90歳~99歳の死因の第1位 肺炎の60~80%は実は、誤嚥性肺炎!!口腔ケアを行うことによって高齢者の肺炎の 発症率が40%低下したという報告。 この報告をきっかけに口腔ケアの重要性が見直されている。 10数年前までは、医療の現場で口腔ケアより排泄ケアが優先されていた。


肺炎による医療費

肺炎による入院日数は平均19.4日

医療費は、530,470円


肺炎の程度も考慮すると

重度:859,646円


この数字と肺炎死亡者数を掛けたところ、

4560億円もの医療費が支出されることになります。

もし口腔ケアで肺炎の発症数が40%低下すると1820億円の医療費の削減につながります。

(別の調査では肺炎の入院日数55日、医療費170万円。肺炎による死亡者124,652名)


病院、高齢者施設での口腔ケア

実は、肺炎が死因の第3位になった事によって病院、高齢者施設では、口腔ケアに対するニーズが高まると期待したい。

それだけではなく、第3位の肺炎をそれ以下にすることが必要です。


参考文献:

平成23年人口動態調査

日本病院協会 主な病気と医療費

平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)